
美少女は保護られる〜私の幼なじみはちょっと変〜
第17章 ★君の為にできる事〜side響〜
「うんっ! さっきね、花音が俺の事好きって言ってくれたんだー」
「まぁ! ……良かったわねぇ、ひぃくん」
ニッコリと笑ってそう告げると、とても優しく微笑んでくれるおばさん。
「じゃあ、将来は結婚かしらねぇ。」
そう言って嬉しそうに微笑むおばさんは、「楽しみだわー」と言いながら花音の頭を優しく撫でた。
「……嘘つくなよな、響。アイスとお前、どっちが好きか聞いたらどっちもって答えただけだろ、バカ」
俺達の会話を聞いていた翔が、呆れた顔をしてそんな事を言ってくる。
「花音はアイスが好きだから、それと同じって事は好きって事なんだよ? 翔」
先程、嬉しそうにアイスを食べていた花音を思い出した俺は、そう言ってニッコリと微笑んだ。
「あっそ……お前はアイスと同じなわけね」
呆れた顔をして俺を見ている翔は、そう言うと小さく溜息を吐く。
「花音はどれぐらいアイスが好きかなー? いっぱい? 」
「そうねぇ、いっぱぁーい好きだと思うわよ」
「それってどのくらい? 」
「んー。……両腕で地球を一周するぐらい、かしら」
そう言ってニッコリと笑ったおばさん。
地球一周……。
花音の好きは地球一周しかしないの?
……俺なら何周だってするのに。
それこそ、両腕でぐるぐるに包んで地球が見えなくなるぐらいに。
それぐらい花音の事が大好きだ。
「俺は地球が見えなくなるぐらい好きなのに……」
そう言って悲しい顔をすると、それを見ていたおばさんは焦り出し、その横にいる翔は「地球が見えなくなるって何だよそれ……」と呆れた顔を見せる。
