
美少女は保護られる〜私の幼なじみはちょっと変〜
第7章 君は私の彼氏でした!?
「……響さん。何だかいつにも増して花音にベッタリな気が……」
私達を見つめる彩奈にそう言われ、私はハッと我に返る。
つい素直に食べてしまった……。
何やってるの、私。
これではただのバカップルだ。
「んー?だって花音は俺のお嫁さんだからねー」
彩奈を見てニッコリと微笑むひぃくん。
「え……?それって、付き合ってるって事?」
「そうだよー」
彩奈からの質問に笑顔でそう答えるひぃくん。
えっ!?
まだその設定続いてたの!?
「ひ、ひぃくん……もうその設定はいらないよ?」
困った様に笑いながらそう告げると、ひぃくんは途端に悲しそうな顔をする。
それを見て思わずギョッとする私。
えっ……。
私、何か悪い事言った?
「花音っ……離婚だなんて言わないでよー!」
ひぃくんはウルウルと瞳を潤わせると、そう言って私を抱きしめる。
えー
何それ……。
「お前らいつから付き合ってたわけ?」
その声に視線を向けると、何だかドス黒いオーラを漂わせたお兄ちゃんが……
私をジロリと見ている。
「つ、つっ、付き合ってなんかないよっ!」
「付き合ってるよーー!!」
や、やめてひぃくん。
お兄ちゃんが誤解するからぁ!
付き合っていないと言う私の横で、ひぃくんは私を抱きしめながら付き合っていると言う。
本当にやめて欲しい。
お兄ちゃんの顔がどんどん鬼になってくるのに気付いて!
