
美少女は保護られる〜私の幼なじみはちょっと変〜
第7章 君は私の彼氏でした!?
「んー冷たくて美味しー」
お兄ちゃんが買ってきてくれたかき氷を頬張りながら、両頬を包んで身悶える。
火照った身体に冷えた氷が染み込むようで、想像以上にかき氷が美味しく思えた。
「良かったねー」
私の隣でひぃくんが嬉しそうに微笑む。
ひぃくんの目の前に置かれたカレー見ると、何だか私も食べたくなってきた。
……やっぱりご飯も買ってきてもらえば良かったかも。
美味しそう……。
「カレー食べる?」
ジッと見ていた私に気付いたのか、ひぃくんはそう言うとクスリと笑った。
「えっ!いいの!?」
「だから言っただろ……」
喜びに瞳を輝かせる私に向けて、呆れ顔のお兄ちゃんは溜息混じりにそう告げる。
だって……
あの時は食べたいと思わなかったんだもん。
「いいよー。はい、あーん」
ひぃくんから差し出されたスプーンにパクッと食いつくと、辛すぎないカレーが口の中いっぱいに広がった。
あーなんて幸せなんだろう……。
海で食べるカレーってこんなに美味しいんだね。
頬っぺた落ちそう……。
思わず顔がニヤける。
「幸せぇー」
「花音可愛いー。もう一口食べる?」
「うんっ!」
「はい、あーん」
あまりの美味しさに、お兄ちゃんと彩奈が目の前にいる事も忘れる。
私はひぃくんから差し出されたスプーンにパクリと食いつくと、美味しいカレーを頬張った。
