キャンディータフト(短編)
第1章 キャンディータフト
やっと気持ちを伝えられた……もうこれで思い残す事はない。
「ひよ……っ俺もずっと……今でもっ……ひよが大好きだよ」
大ちゃんのその言葉に、私は嬉しさで涙が止まらない。
「側にいてあげたかった……っひよに触れたいよ……抱きしめたい……っ……」
咽《むせ》び泣く大ちゃんを前に、私は涙を流しながら嗚咽《おえつ》した。
「だいっ……ちゃ……っ」
そんな私を目にした大ちゃんは、私にそっと近寄ると口を開いた。
「ひよ……ずっと忘れないよーー大好き……」
私の頬を包み込むように手を添えた大ちゃんは、優しく微笑むとそっと目を閉じた。
大ちゃん……本当に大好きだよ……。
大ちゃんに出会えて良かった……。
私……凄く幸せだったよ。
近付く大ちゃんを視界に捉えた私は、そっと目を閉じるとそれを受け入れたーー。