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桃尻少年

第2章 始まりは屋上

ちゃんとした思考能力なら、職員室に行ってどの先生でもいいから、保健室のカギを開けてもらうように話をすれば良いのだが、そんな考えがなかった。


青い空に、温かい太陽が屋上を指差しているようだった。



「屋上。彼処なら寝られる。」



ぼーっとした頭で考えながら、足を踏み出していた。

戸締りの時には、絶対に見逃されないようにドアの前で寝てればいいし、携帯もちゃんと持っている。もしもの時も大丈夫!!


そう思って階段を上がった。

北校舎は通常の教室なので、途中で見つかったら屋上へは行けない。そう考えると、この西校舎は特別教室になっていて、好都合だった。

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