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銀河巡礼

第22章 八の月 Ⅱ




煙ひとすじ風に流れ
耳をすまし
見つめる夕闇から言葉がとどく



ただいま…


その声を抱きしめ ガラス戸を開ければ
古家のうち
薄明かりが今日を示し 花が香る



久しぶりだね
会いたかったよ
言葉は
零れるはしから涙にかわり…


どこか遠くで花火があがる






~迎え火


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