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銀河巡礼

第41章 五の月 Ⅳ




花びらを掴みそこね

宙に迷う手を赤く透かして

光がこぼれる


愛しい人と繋ぎあった手

抱きしめた手

命の旅立ちに震えた手



今、風が吹く

指先にからむように



行ってみようか…

そのいざなう先へ

芳しい時間の空白の彼方へと






〜空木(うつぎ)


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