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怖い女

第9章 episode9

「聞かせて。珠理の真意を」


強く握る手が腕まくらに変わり
私は達也さんの胸元に顔を寄せる。


「私だけの達也さんになったら
好きで居続ける自信がない」

「なるほど…分からなくもない」

「在り来たりで口にするのも恥ずかしいけど
こんな気持ちになったのは初めてで…」


達也さんを失いたくない。

それだけ。

今思えば、達也さんと会う度に
惹かれていく私が居た。

そして今日、彩佳というブレーキが
効かなくなってしまった。

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