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同居人は教えたがりな奉仕者

第4章 正しいキスの仕方

「キスぐらい上手く出来て当たり前だろ?」

「お…おぉ」

さも当然とばかりに言われて、その勢いに圧されてしまう。

「コツとかあるのか?」

「コツ、か…」

拓海は指を口に当てて、何かを考えている素振りをしてみせて…

「よし」

一言呟くと、俺の側に寄ってきた。

「こんな風に隣に座ってたら」

言葉の通り、俺の隣に座ると、腕を伸ばして俺の肩に触れる。

「こーやって肩引き寄せて、頬と顎を固定して」

両手で俺の顔を挟むように頬を包み込まれて。

拓海が真っ直ぐ俺を見て…顔を近付けた!!

「ち…ちょっと待った!」

慌てて手でガードすると、拓海が不機嫌な声をあげる。

「何だよ!?」

「実践はいらないから!!言葉で!!」

説明だけで充分だから!!

そんな俺の懸命な願いも、あっさりとかわされてしまう。

「言葉だと説明出来ない」

ガードしていた手を外されて…なおかつ押さえ付けられて!

「だからって…拓海ぃ!!」


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