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同居人は教えたがりな奉仕者

第4章 正しいキスの仕方

拓海の指の動きに、何かがぞくりと沸き上がった。

「ひゃぅ…!!」

思わず声がもれた。

その声に、拓海が驚いたように目を丸くして…

拓海の視線に恥ずかしさが高まって、赤面した顔を手で隠すと

「いちいちクルなぁ…」

笑いながら…でも少しだけ苛立った雰囲気で拓海がぼやいた。

「クルって…何が?」

恐る恐る手を下ろして聞けば、拓海が顔を近付けてきて…

「ほら早く。上手かったら誉めてやるよ」

く…っ!

そのにやにや笑い、引っ込めろよ!!

どうにも退けない状況に追い込まれてしまった。

せっかく頭の中で『事故処理』した所なのに!

覚悟を決めて、拓海に触れるくらいの軽いキスをした。

温かくて軟らかくて…

自分から仕掛けたからか、さっきよりもドキドキする。

「ど…どうだ…?」

顔が熱い。

拓海の顔なんか見れなくて、視線をそらして聞くと

「うん、悪くない」

へ?

視線を戻せば、拓海は親指で唇を撫でていた。


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