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甘い鎖~縛られて溶かされる~

第9章 彼氏だけど…

朝食を終えた後、あたしは部屋にこもって勉強をした。



何かしていないと落ち着かなかった。



明日、晃くんとどう接したらいいか迷う。



このまま付き合っていていいわけない。



晃くんにもらったネックレスをつけたまま、他の男性に抱かれた。



胸の奥がズキズキと痛んで止まらない。



晃くんのことは好きだけど、あたしはきっと志桜さんから離れられない。



あたしの体が彼を求めてやまない。



「ちゃんとしなきゃ」



晃くんはあたしの希望だった。



彼を失ったらきっと学校での生活が苦しくなる。



だけど、自業自得。



甘えてなんかいられない。



冷静な頭でそんなことを考えては、すぐに感情が高ぶってしまう。



あんなに優しくしてくれた晃くんを裏切るなんて。



あたし、最低だ。



だけど、昨夜から今までとは違うあたしになってしまったから。



もうどうすることもできない。




「ごめんね、晃くん…」



あたしは彼にもらったネックレスを手に取り、ぎゅっと握りしめた。



心優しい晃くんにはきっと、あたしなんかよりもずっと誠実な女性が似合っている。





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