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あたしたちは久しぶりに普通のデートをした。



最近はずっと校内であんなことばかりしていたから、正直嫌でたまらなかった。



「優依ちゃん、アイス食べよう」



「うん」



あたしたちは街を歩いて、人気のアイスクリーム屋さんでアイスを買って食べて、人の多い通りを手を繋いで歩いた。



晃くんは前みたいにすごく優しく接してくれて。



あたしの心は罪悪感でいっぱいだった。



最後のデートだから、たくさん笑って過ごそうと思った。



綺麗な別れ方がしたいと思っていた。



だけど、彼氏と別れるのに綺麗事なんてあるわけがないと、あたしはのちに気づかされることになる。



それは、夕食を食べている時のことだった。



あたしたちはイタリアンのカフェに入ってサラダやパスタを食べた。



そしてハーブティーを注文してそれを飲みながらデザートを食べて、たくさんおしゃべりをして過ごした。



本当に楽しくて、これから別れてしまうなんて信じられないくらいだった。



あたし、こんなにいい人を振っちゃうんだ。



きっと罰が当たると思う。



そんなふうに自分が愚かに思えた。



だけど、晃くんはそんなあたしの心情をよくわかっていて、利用したのだった。



あたしは、まったく気づかなかった。



すっかりいい雰囲気に流されてしまっていたから。



危機感がなかった。