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甘い鎖~縛られて溶かされる~

第12章 不安になる

志桜さんと悠樹くんとみんなでずっと一緒にいたいの?



それは家族だと思っているから?



あたしは、志桜さんと結婚したいの?



やっぱりあたし、志桜さんのこと、好きなのかな。



「コンビニ行ってくる」



「え、うん…」



悠樹くんはさっさと出かけてしまった。



あたしも一緒に出かければよかったな。



これ以上、志桜さんと彼女が一緒にいる空間にいたくない。



美鶴さんが帰るまで、あたしは自分の部屋にこもることにした。



部屋へ行く途中、使われていないはずの客間のドアが少し開いていた。



使用人さんが掃除をしてうっかり閉めていかなかったのかな。



あたしはそのドアを閉めようとして近づいた。



すると、部屋の中から声が聞こえてきた。



「ねえ、大神くん。あたしのこと抱いて」



ドクン…



な、なに…?



美鶴さん?



ドキドキドキドキドキ…



あたしはとっさに壁に背中をくっつけて固まった。



もちろんドアは開いたまま。



閉めたら逆に変に思われちゃう。



「どうしたの?急に」



「いいじゃない。婚約者なんだから。あたし、大神くんに抱かれたいの」



志桜さん、どうするの?






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