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甘い鎖~縛られて溶かされる~

第12章 不安になる

聞きたくないけど気になっちゃう。



「僕はまだ君との結婚を決めたわけじゃない。君の人生がかかってるし、そう簡単には決められないよ」



「いいわよ。わたしは大神くんと結婚したいの。あなたのことが好きなの」



す、き…?



美鶴さんが、志桜さんを?



ドクン、ドクン、ドクン…



「僕はそんなに長く生きられない。君を未亡人にする可能性があるよ」



「そんなこと気にしないわ。あたしは大神くんと死ぬまで一緒にいる覚悟よ」



「何が目当て?金じゃないよね?この家も君のところほどではないし」



志桜さんの声が、心なしか怖い気がする。



ドキドキドキ…



あたしの心臓の音がうるさい。



手が震える…



「冷たいこと言うのね。あたしは本当に大神くんが好きなのよ。もちろんお金なんてうちには腐るほどあるから、あなたの家の財産なんてアテにしていないわ。あたしがほしいのは、大神くん。あなただけ」



す、すごい…



話してる内容のレベルについていけない。



「君にはもっといい人がいるよ。この結婚は僕から父に断りを入れておくから」



「ねえ!大神くん、他に好きな子がいるの?」



ドックン…!







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