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甘い鎖~縛られて溶かされる~

第13章 襲われて…

志桜さんはあたしから指を離す。



「ごめんね。怖い思いしたから触られたくないね」



「ち、違うの!」



あたしは慌てて彼の手を握る。



「優依…?」



「違う、の…志桜さんには、触られたい…」



彼は上半身を起こしてあたしをじっと見下ろす。



「どうしたの?優依。ずいぶんうなされていたけど…」



「えっと…」



恥ずかしくて言えないよ。



「触られたいの?」



志桜さんは少し口元が笑っている。



「う、うん…」



「どうして?あんなに怖い思いしたのに?」



あたしは恥ずかしくなって目を逸らした。



すると、志桜さんがあたしの顎を掴んで無理矢理目を合わせる。



「優依、うなされていたなんて嘘だよ」



「え…?」



「君は、喜んでた」



ドクン…



「あ…」



どうしよう。



誤魔化せない。



「あいつらにどんなことされたの?」



「あ…志桜さん…」



「答えて。イヤじゃなかった?」



ビクッ…



「う…ごめんなさい」



志桜さんはあたしの顎から手を離した。



どうしよう…



嫌われちゃう。



「やだ…嫌いに、ならないで…」



あたしはまた涙が出てきた。



「志桜さん、あたし…お酒を飲まされて…たぶん、薬も…あたし、気持ちよくなって…」



志桜さんは冷たい目であたしを見ている。



嫌われちゃう…



「あんなの、あたしの意思じゃない!」





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