
甘い鎖~縛られて溶かされる~
第17章 一生分の愛
あたしと志桜さんは大神家に戻ることにした。
おじさまの容態が急変したから。
おじさまは半身不随になって、あたしたちのことも分からなくなった。
毎日大神家には介護の人が来た。
そして、あたしは結婚して正式に大神家の嫁になったのだ。
三坂さんと志桜さんの知人が証人になってくれて、あたしたちは婚姻届を出した。
結婚式は身内だけでしようという話になった。
あまり大きな披露宴をすると、あたしに対する批判が大きくなると思った彼が、ひっそりと式をあげようと言ってくれたから。
だけど、悠樹くんはちょっと不機嫌だった。
「せっかく鬱陶しい人たちがいなくなったと思ったのにな」
そんな意地悪なことを言うの。
だけど照れ隠しだって分かってるから。
「悠樹くん、ホントは嬉しいでしょ?」
「は?んなわけあるかよ。お前なんか変わったな」
「ね、お姉ちゃんって呼んでいいんだよ」
「絶対呼ばねえ!」
大神家での暮らしは以前と変わらず、使用人さんたちも普通に接してくれたし、三坂さんも優しい。
志桜さんはとても忙しくてあまり話す機会がなくなった。
だけど、この家にいれば必ず会えるから。
そう思っていた。
だけど、もしかしたら彼は何かあった時のために私の居場所を作っておいてくれたのかもしれない。
なんて思うことが、起こった。
おじさまの容態が急変したから。
おじさまは半身不随になって、あたしたちのことも分からなくなった。
毎日大神家には介護の人が来た。
そして、あたしは結婚して正式に大神家の嫁になったのだ。
三坂さんと志桜さんの知人が証人になってくれて、あたしたちは婚姻届を出した。
結婚式は身内だけでしようという話になった。
あまり大きな披露宴をすると、あたしに対する批判が大きくなると思った彼が、ひっそりと式をあげようと言ってくれたから。
だけど、悠樹くんはちょっと不機嫌だった。
「せっかく鬱陶しい人たちがいなくなったと思ったのにな」
そんな意地悪なことを言うの。
だけど照れ隠しだって分かってるから。
「悠樹くん、ホントは嬉しいでしょ?」
「は?んなわけあるかよ。お前なんか変わったな」
「ね、お姉ちゃんって呼んでいいんだよ」
「絶対呼ばねえ!」
大神家での暮らしは以前と変わらず、使用人さんたちも普通に接してくれたし、三坂さんも優しい。
志桜さんはとても忙しくてあまり話す機会がなくなった。
だけど、この家にいれば必ず会えるから。
そう思っていた。
だけど、もしかしたら彼は何かあった時のために私の居場所を作っておいてくれたのかもしれない。
なんて思うことが、起こった。
