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甘い鎖~縛られて溶かされる~

第17章 一生分の愛

最近、食欲がない。



大好きな肉料理も半分しか食べられないし、ご飯は重いからパンで済ませている。



そんなあたしを見て悠樹くんはびっくりした。



お前みたいな大食いがおかしいなんて言うの。



失礼だよね。



だけど、ちょっと体調がよくないのかもしれないなって思う。



体が熱くてだるくて、それにすごく眠い。



バイトを休むわけにいかないから、なんとか頑張って行ってる。



勉強も遅れないようにしてる。



忙しいせいかなって。



寝ていればよくなるかなって思って2日くらいずっと寝ていたんだけど、



やっぱりずっと具合が悪い。



病院とか、行った方がいいのかな?



なんとか夕食を食べ終えてから自分の部屋に戻ろうとしたら、志桜さんと三坂さんが廊下で話しているのを見た。



嬉しい…



志桜さんはずっと外出してたり、他の人と部屋で話したりして、最近見えていなかったから。



三坂さんがあたしに気づいてニコッと笑い、その場から去っていった。



「優依、体調はどう?」



「え?うん、大丈夫。でもどうして?」



「最近優依の食が細くなったと聞いてね。具合でも悪いのかなと思って」



「ダイエットしてるの。ちょっと太っちゃって」



「太ってないよ」



志桜さんはクスクス笑う。



「志桜さん、今日はゆっくりできるの?」



「もう少し仕事が残ってるからね。優依とゆっくりできるのはまだ先かな」



「そっか。無理しないでね」



そっか…



まだ二人で一緒に眠れないんだ。



結婚したのに、寂しいな。







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