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ワルキューレの朝ごはん

第4章 背徳

鼻を突く腐臭漂う廃墟の中、淫らな獣と化している娘がいた。

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  /⌒| /⌒丶 |
 |((゚Д゚) | || ̄||_
 ノ Oト―|つ| |
  /|ヒ二| || ̄||_
 (_人ヒニノ
  ∪▽∪__く(゚。)っ)プ。

「猫型汎用ポンコツ兵器の実力を奴らに教えて殺れ!」・・・

「アチョー!」

もういいですぅー>(∈。)っ)

四肢は四匹の白蛇のように男子の身体を抱き留め、17才とは思えないほど妙に艶めかしい声が廃墟を震わせている。ここに

二人の行為を傍観する第三者が存在したならセックスの主導権を握っているのは女子の方だと容易く看破できるだろう。女体

を貪る男子に比べ、彼女の乱れ方にはまだどこか余裕のようなものが残っているからである。

興奮で上気した顔の裏側に、男を嘲る悪女の趣きすら感じる。

実際、男子の面貌は女子の美貌とは到底不釣り合いな醜さで、

肉団子のような肥満体。顔と胴が同化した猪首。気でも狂った感じの浅ましい貪り方は、この

先二度とこんな上等な女を抱く機会などないであろう己の運命に対する憤りも含まれている。

己自身を突き入れ、劣等遺伝子の塊をアイドル顔負けの少女の胎内にぶちまけている今こそ、

この醜男の人生における絶頂の瞬間なのだ。「す、すげぇ……すげぇよカノンちゃん」行為を終えた男子生徒(その当時)は、

薬物中毒者のような病的で呆け切った表情を露わにしていた。

快楽の渦によって脳髄を掻き乱された彼の思考は、尋常な働きを取り戻すまで時間を要する。

「満足しちゃったの?」 赤光を放つ鮮血色の双眸が美少年を捉えた。カノンと云う名の彼女の美貌は単なるそれとは一線を

画している。血が渦巻いているかのような真紅の瞳、白い肌、異形のコントラストが・・・

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