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ヌードモデルは揺れる

第3章 裸で愛されました


ネット上にプロのヌードモデルの座談会が公開されていて、仕事中の感情は完全に「無」であると口を揃えている。

問題なのは、作品とは関係ない扇情的なポーズをとらされたことがあると明かしたモデルが複数いたことだ。

それでも、どんな形にしても、手を触れないならば、ヌードモデルの正しい使い方である。

そう、手を触れないならば。

触れて、愛撫し、押し入っていいのは、恋人だけなのだ。

「詩織はここまでしないと……」

そのとおり。

ガウンをはらり、で全裸になるのが「ヌードモデルの詩織」だから、

服と下着を一枚ずつ取り去って辱しめなければ「恋人の詩織」とはならない。

(全裸というゴールが同じであるからこそ、部屋着とか下着姿を見られるのが恋人の特権なのだ)

そして、「ヌードモデルとしての私」は体を見られるだけだが、

「恋人てしての私」は、まず体表を責められる。

触れられ、摩擦され、揉みしだかれ、掴まれ、噛まれる。

彼は、皮膚にあらゆる刺激を加えてくるから、私は、羞恥という意識さえ失う。

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