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さちこの日記【小学生息子のいるパート主婦の日々】

第39章 もしも、今死んだら。

もちろん、こんなことを考えているからといって、私が今「死にたい」と思っているとかそういうわけではありません。ただ「人間いつかは死ぬんだよな」ってのは普段から心の片隅では思っているのですが、今回のコロナ禍の中で、より強く考えたのです。

人間は、本人に死ぬ気が無くてもある日突然、死んでしまう時がくるのだ、と。

それは病気かもしれないし、事故かもしれない。あるいは通り魔に刺殺されるのかもしれない。事故だって交通事故ばかりじゃない、大雨洪水で濁流にのまれるとか地震で崩れた建物の下敷きになるとか、自然災害で命を落とす場合もある。

とにかく、若ければ絶対に死なないというわけではないから、死んだときに残った人が出来るだけ困らないようにするためにある程度の準備、とくに情報の整理って必要かな、と思っています。或いは、自分が「残された側」になった時に、どれだけの仕事(後始末)があるんだろう、とか。そんなことも考えます。

私の祖父は、10年ほど前に93歳で亡くなりました。祖父は、生きているうちに葬式用の自分の遺影を用意していて、その写真の保管場所を下の妹に教えていました。なぜ息子である父ではなく孫である妹に教えていたのかはわかりませんが、息子である父はいざ祖父が亡くなれば『喪主』となっていろいろ忙しいので負担を分散させるためなど祖父なりの気遣いがあったのかもしれませんし、たまたま写真を選んでいるときに妹が近くにいたからというだけで深い意味はないのかもしれません。わかりませんが、さて、葬式だ、となって準備でバタバタしているときに、遺影をどうするって話になった時、妹が思い出して取り出してきました。
「おじいちゃん、これにするって言ってたよ」と。

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