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でも、愛してるの

第1章 でも、愛してるの

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 「えっ」
 「私が
  手嶋さんと
  セックスを
  したいからです」
 「それは
  先生の理由です
  わたしの
  理由じゃありません」
 「私の理由でも
  手嶋さんの理由でも
  理由なんですから
  いいじゃないですか」
 「いいわけがありません」
 「そうかなぁ」
 「それに
  どうして
  わたしなんですか」
 「手嶋さんが
  好きだからです」
 「急に言われましても…」
 「好きと告白するのは、
  たいてい
  急にだと思います」
 「そうでしょうけど…」
 「手嶋さんは
  セックスが
  嫌いなんですか?」
 「まだしたことが
  ありませんから
  好きか
  嫌いか
  わかりません」
 「したいと思ったことは、
  ないんですか」
 「それは
  わたしだって
  もう大人ですから…」
 「したいと思ったときには
  するべきです」
 「するべき
  なんですか?」
 「するべきですから
  性欲があるんです
  食欲や睡眠欲と同じです
  食べるべきだから
  食欲があるんです
  眠るべきだから
  睡眠欲があるんです」
 「それは
  そうかもしれませんね」

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