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愛って、こんなにいいものなんですね

第1章 愛って、こんなにいいものなんですね

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 わたしが困ったなと思いましたのは、自分で言うのもなんですが、わたしは、まわりの人から、めぐみは、すこしだけ美人だけど、不思議な色気があるんだよね、と言われていたからです。
 すこしだけ美人は失礼でしょうと言うと、すごい美人よりも、めぐみのような不思議な色気のほうが、男の人の気を引くんだよって、言うのです。
 そんなの引かなくてもいいわと、いつも言い返すのですけど、鏡をみるときに、この顔が不思議な色気なのかなあと、それこそ不思議に思っています。
 でも確かに、男の人から、じっと見られることが多いです。
 それも、同じくらいの年の人より、年上の人が多いのです。
 図書館を出ると、光おじさまが、前を歩いていました。
 信号で停まったとき、わたしに気が付いて、ヤァと言ってくださいました。
 「お嬢さん
  さきほどは
  じっと見つめて
  ごめんなさい」
 「いえ」
 わたしは、すこし赤くなって、小さく答えました。
 「じつは昔
  お嬢さんによく似た人を
  知っているものですから」
 そのときは、まさか、この方(まだ、光おじさまの名前を、知りませんでしたから)、わたしを、ナンパしているのじゃないよねと、とっても失礼なことを思ってしまいました。

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