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ぼっち─選択はあなたに─

第17章 バトルトーナメント【5回戦】

 アズサは弓を放り投げると、左拳を振り上げてゲンスケに襲いかかった。

 ゲンスケは素早く避けながら、相手の出方を待つ。
 シャドーの能力を持っているということは、恐らく人間離れした攻撃をしてくるに違いない。

 そしてその読みは当たった。

「チョロチョロと避けやがってっ…!」

 次の瞬間、アズサの左腕はグニャリと捻れて触手になった。触手は枝分かれし、ゲンスケに襲いかかる。

 ゲンスケは四方八方から伸びてくる触手を斬り落としていくが、触手はすぐに再生した。

「斬っても斬っても再生するとか、あいつは不死身かよ!」

「ダメだ、シャドーを倒すなら燃やすか光を当てないと……!」

 ソルトの町の討伐隊の一人が叫んだ。
 シャドーは武器を使っても倒せない。それがわかるまで討伐隊の人間が何人も犠牲になった。

 それを聞いたゲンスケは刀で斬り落とすのをやめた。が、あえてアズサに向けて刃を向ける。

「どうだ、俺の触手は。斬っても斬っても斬り落とせないだろう! この再生能力は最高だぜ!」

 触手が蛇のように動き、ゲンスケの右足首を捉える。そのままグンッと上に引っ張ると、アズサは一気にゲンスケの体を地面に叩き落とした。

「必殺・叩き落とし!」

 

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