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ぼっち─選択はあなたに─

第8章 カボチャ祭り

「そんなの、クロードが死んじゃっ……」
「いいだろう。確かに無能な人間が行ったところで、役に立たないのは目に見えている。それに最近この町にもシャドーが入り込んでいるしな……他の者には町の警護を強化するように言いつけよう」

 そこまで言うとザッハ伯爵は鋭く目を光らせた。

「ただし、三日だ。三日で調査を終わらせてこい」
「!」
「三日って、そんなのっ……」

(無理だよ、クロード一人だけだなんて! なんでザッハ伯爵はこんな無茶苦茶な要求をするの!?)

「わかりました。必ず三日で調査を終わらせてきます」

 クロードはすんなりとザッハ伯爵の要求を受け入れた。

「クロードっ……」

 ヒカルは不安げにクロードを見つめる。
 本当に三日で調査を終わらせる自信があるのか、それとも死ぬ覚悟なのか……クロードの表情からは何も読み取れない。

 ただわかったことは、ザッハ伯爵の命令には背くことができないということ。それはこの世界のことを知らないヒカルにもなんとなくわかった。

(この人に訴えても無理ならどうすれば……)

 そう唇を噛み締めて俯いていると、

「ところで、娘よ。お前はどこの国から来た?」

 ザッハ伯爵にいきなり顎を持ち上げられた。

「……なっ……」

 周りの女たちが嫉妬の悲鳴をあげる。


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