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お酒とオールバックに溺れる夜

第14章 第14酒 -劣等感の味-

「こんなの...ダメ...です...」

もう、涙は止まらなかった。

「何で?」

純さんが
優しく問いかける

「だって...かお...薫さっんがっ...
傷付きますっ...」

子供のように
泣きじゃくりながら

私は
精一杯の言葉を紡いだ

「...」

純さんは、何も言わない。

「純さんの...好きな人...でしょ?

恋人ですよね?」

純さんは、
ぎゅっと
私を抱き締めた。

「好きとは、違うな...

薫は、俺のパトロンだから...」

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