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お酒とオールバックに溺れる夜

第17章 第17酒 -幸せの味-

あっという間に
楽しい時間は過ぎて

家に到着してしまった。

「お疲れ

今日はありがとな...

戸締まりちゃんとしろよ」

と言い残して
去っていこうとする
純さんの裾を掴んで
引き留めた

「珈琲飲んでいきませんか?」

「珈琲より酒の方がいいんだけど」

「来る気、満々じゃないですか!」

断られたらどうしようと
悩んでいた
私の純情を返してほしい...

純さんは、
まるで部屋が分かっているかのように
さっさと階段を登っていく。

私はその後を追いながら

何時でも
純さんが来てもいいように

密かに
準備していた
お酒や
おつまみの材料を
思い浮かべて

心の中で
ガッツポーズをした。

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