お酒とオールバックに溺れる夜
第21章 第21酒 -別れの味-
私は
開店前の
純さんのお店に来ていた。
私がいつも座っている席には
すでにカクテルが準備されていて
【キャロル】
という名前の
カクテルだと教えてくれた。
カクテルグラスに
注がれた
琥珀色のそれは
アルコール度数が強くて
喉の奥がカッと熱くなった。
まるで
深い悲しみや
愛情
自責の念など
純さんの
複雑な思いが絡まった
ような味だった。
私達は
他愛のない会話をして
お互いに核心には触れず
ただただ
楽しい時間が流れた。
「あれ、そう言えば
いつもは
お客様が来る時間なのに...
誰も来ませんね?」
「今夜は、貸し切り!
特別に、お前専用デーだ...」
私は
とても
嬉しいはずなのに
悲しい事実を直感で察した。
あぁ
今夜が最後なのだと。
私と純さんが過ごせる夜は...
開店前の
純さんのお店に来ていた。
私がいつも座っている席には
すでにカクテルが準備されていて
【キャロル】
という名前の
カクテルだと教えてくれた。
カクテルグラスに
注がれた
琥珀色のそれは
アルコール度数が強くて
喉の奥がカッと熱くなった。
まるで
深い悲しみや
愛情
自責の念など
純さんの
複雑な思いが絡まった
ような味だった。
私達は
他愛のない会話をして
お互いに核心には触れず
ただただ
楽しい時間が流れた。
「あれ、そう言えば
いつもは
お客様が来る時間なのに...
誰も来ませんね?」
「今夜は、貸し切り!
特別に、お前専用デーだ...」
私は
とても
嬉しいはずなのに
悲しい事実を直感で察した。
あぁ
今夜が最後なのだと。
私と純さんが過ごせる夜は...