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お酒とオールバックに溺れる夜

第3章 第3酒 -キスの味-

目が覚めると、
彫刻のように美しい寝顔の純さんがいた。

「えっ!!!」

ガバッとベッドから飛び起きて、
目に飛び込んできた純さんの姿は、

上半身裸で、
洗髪された頭は、
オールバックじゃなく
前髪が瞼にかかっていた。

オールバックじゃない時の純さんは、
少年みたいで
可愛い感じがした。

これはこれで、
新鮮で格好いい...

なんて、心の中で感動していると、

「ちっ、うるさい...

もう少し寝かせろ」

慌てふためく私をよそに、
純さんの長い腕に抱きすくめられて、

再び布団の中へと
引き戻されてしまった。

「ピーピー騒ぐな

お前ももう少し寝ろ」

そう言われても、
私の心臓はとても騒がしかった。

しばらくは、
純さんの腕の中で
眠れない時間を
じっと過ごしていたけど、

リズムよく刻まれる
純さんの寝息と鼓動の音が心地よくて、
また深い眠りへと落ちてしまった。

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