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お酒とオールバックに溺れる夜

第24章 第24酒 -決別。そして、雪解けの味-

「右手...使えるのか...

本当に...もう、問題ないんだな...?」


「ええ、何も問題ないわ...

純...私達
本当のお別れね

今度は自殺なんてしないから、

彼女の元へと戻りなさい」

どしゃ降りだった雨は
シトシトと優しい雨に変わっていた。

「薫は、また...
銀座一のママに戻れるんだな

俺、薫のママの姿を

また、見れるんだよな...

お酒作ってくれるんだよな...

良かった!本当に良かった...」

純は
静かに泣いていた。

彼の涙に
今更ながら
後悔で
心が痛んだ。

ごめんなさい。

優しい貴方を
こんなに傷付けてしまって...

私の心にも
雨が降り続けていた。

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