テキストサイズ

お酒とオールバックに溺れる夜

第24章 第24酒 -決別。そして、雪解けの味-

帰り道
自分はもう濡れているからと

純は
私に傘を差して歩いた。

「薫...

俺...

これからは

お前とちゃんと向き合うから」

純は
私の右手を優しく握った。

私は
その手を
強く
握り返した。

そして
ゆっくり
離すと

純から
傘を取り
自らの右手で差した。

純の顔が
驚愕の表情で固まっている。

「右手ね、本当は使えるの...

リハビリで元に戻ったのよ

だから、
貴方が
もう私の右手になる必要はないの...」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ