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お酒とオールバックに溺れる夜

第4章 第4酒 -告白の味-

純さんのお家は、
お店からすぐ近くの一軒家だ。
よく言えば古風。

暖かみのある
落ち着いた雰囲気で、
口の悪い純さんのイメージとは
似ても似つかないお家の様子だった。

純さんが
手際よく作ってくれた夕飯は、
煮物料理で
これまたほっとするような、
優しい味付けだった。

「おいしい!

純さんは料理も得意なんですね、すごい!!」

「あーそうか?自分じゃ分からんけど」

「優しい味で、ほっとします」

「親父の分も作ってるからな
あまり濃い味にはできない
まぁその分、出汁をしっかり取ってるけど」

純さんは意外性の宝庫だと思う。

お店で見せる顔と、
今の純さんの顔は全くの別人だ。

料理の作り方の話だけではなく、
お母様を早くに亡くして、
お父様と二人暮らしだということも
知ることができた。

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