テキストサイズ

お酒とオールバックに溺れる夜

第5章 第5酒 -夜世界の味-

自宅に戻って、
自分のベッドに飛び込んでも、

まだ純さんの腕の力強さを
忘れることができなかった。

「言っちゃった。好きって...言っちゃった」

純さんに
好きになって欲しいという気持ちよりも、

母以外の人を
好きになれて嬉しいということの方が
よっぽど大きかった。

依存体質、
そう言われてしまえば
そうなのかもしれない。

会って一日で、
純さんに夢中になってしまったのだから。

だからこそ、
もう自分を見失わないように、
自分の気持ちに
真っ直ぐ向き合うことに決めた。

堂々と
胸を張れるように
自分を
誇れるように

自分の力でしっかり生きていこう!

押さえ込んでいた
自分を取り戻すために。

そんなことを考えていると
全身に活気が
漲ってくるような気がした。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ