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お酒とオールバックに溺れる夜

第6章 第6酒 -嫉妬の味-

「おっ、もう未亜ちゃんも
常連さんの仲間入りだね」

通い続けて
一ヶ月が経った頃、
孝哉さんのこの一言に
喜んでいたのも束の間だった。

「甘いな、経った一ヶ月だろ?
そんな簡単に
常連と認めるわけないだろ」

「はいはい、
相変わらずマスターは
未亜ちゃんに厳しいね」

「当たり前だ!
甘やかすとこいつは
すぐ調子に乗るからな...」

「未亜ちゃん、
こんな男のどこがいいわけ?」

「すべてです//
どんなに文句を言われても、
口が悪くても、
純さんだと何だか嬉しいんです...」

「...変態の域だな」

男性二人の声がハモる。

その声につられて
私達三人は自然と笑いが零れた。

こんな軽快なやり取りができるまで、
なんとか
打ち解けることができたのだった。

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