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お酒とオールバックに溺れる夜

第7章 第7酒 -始まりの味-

「今日は、
とんだ災難だったな...」

後片付けをしながら、
純さんは優しく声をかけてくれた。

「私は、大丈夫です!
少しだけ冷えちゃいましたけど...」

心配をかけないように
明るく答えた。

「純さん...私、
彩菜さんのこと
全然怒ってないです

そりゃぁ...
ものすごくびっくりしたけど、
彼女の気持ち、分かる気がするから

だから...
入店禁止を
撤回してくれませんか?

生意気かもしれませんけど、
私、彩菜さんと正々堂々と戦いたい

だから、
私にそのチャンスを下さい
お願いします!!」

純さんは、
片付けをしていた手を止めて
こちらへ向かってくると、

私の顎を掴んで、グイっと持ち上げた。

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