テキストサイズ

お酒とオールバックに溺れる夜

第7章 第7酒 -始まりの味-

「本当に嫌か?」

純さんは、
意地悪な瞳で聞いてくる。

ズルイ。

こんな時、
どうすればいいのかなんて、
誰からも
教えてもらってない。

純さんの手に
包まれたままの胸から、

身体中へと
甘い痺れが
波紋のように
ジワジワと広がっていく。

「嫌じゃ...ありません...
純さんが触れると、気持ちいい...

でも、少し......怖いです...」

未知の出来事。

21年間生きてきて、
こんな官能的な夜があるなんて
知らなかった。

純さんに触れてもらえる
喜びと、恥ずかしさと、
不安と、恐怖で
私の身体は小刻みに震えていた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ