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愛がはじまる

第1章 愛がはじまる

         23

 わたしは、満さんにしがみついたまま、しくしくと泣き続けました。
 気持ちよくて気持ちよくて、泣かなければ、ほんとにどうかなってしまいそうなのです。
 それなのに、満さんが、
 「里美さん
  終わってもいい?」
 と言ったとき、
 「イヤ
  もっと続けて」
 と、言ったのです。
 「イキそうなんだ」
 「イヤ
  イヤ
  お願い
  満さん
  続けてください
  わたし
  ほんとに
  気持ちいいの
  ずっと
  ずっと
  続けてほしい」
 「わかった
  このまま
  続けるね」
 「嬉しい」
 私の願いに応えて、イキそうなのを我慢してくれるというのも初めてです。
 満さんは、ほんとに、それから長く長く愛してくれました。
 わたしは、満さんに力いっぱいしがみついたまま、なんどもなんども、
 「イッちゃう
  また
  イッちゃう」
 と叫びました。

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