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新・Beast〜獣たちに好かれた僕〜

第7章 死神



二宮「でもさ、悪くないだろ?さが高。」


聖輝「えっ?」


二宮「相葉さんいるし。」


聖輝「狛犬さん…」


二宮「お前から見て、相葉さんってどう?」


聖輝「狛犬さんは…すごく明るくて優しくて…とっても頼りになります!」


二宮「へぇ…あいつバカなのに。」


聖輝「えっ?」


二宮「いや、あいつとは中学の同級生なんだけど、テストとか赤点しか取ってなかったから。」


聖輝「あっ赤点…」


二宮「まぁ言葉一つひとつがバカだから。」


聖輝「あらら…そうなんですね…」


二宮「まぁ、バカは嫌いじゃないけどね。」


聖輝「…僕も…狛犬さん好きです。」


二宮「…そう…」


聖輝「はい。」


狛犬さんは…狛犬の名前の通り僕の守護神だ。


さっきの死神の時も…瞬時に僕を助けてくれた…


狛犬さんは他の不良とは全然違う。


ケンカだけするんじゃなくて、ちゃんと人の気持ちを考えることのできる人。


そういう人こそさが高のてっぺんに立ったらいいのに…


聖輝「あの…二宮さんはどうしてこの高校に…?」


二宮「俺?」


聖輝「はい、やっぱり…魔王のことが気になって…?」


二宮「いや、何か刺激のある高校選んでたらここになった。」


聖輝「しっ刺激…?」


二宮「普通に高校生活送るのもつまんないから。」


聖輝「そっそうですかね…?」


二宮「普通に勉強して、普通に友達作って、普通に恋愛してとかさ…俺からしたらシケてるんだよ。」


二宮「毎日平凡な人生送るより波瀾万丈のような人生送る方が充実して楽しいと思う。」


聖輝「波瀾万丈……」


二宮「まぁ、どん底に落ちてそのまま死ぬのは一番最悪だけどな。」


聖輝「……。」


二宮さんって…全然不良に見えない。


黒髪で…制服もちゃんと着こなしてるし…僕と同じだ。


でも…僕とは心の中が全然違う。


刺激がほしいからさが高に入るなんて…

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