新・Beast〜獣たちに好かれた僕〜
第9章 小山さん
聖輝「わっわぁ…すごい…」
いっぱい服がある…!!
聖輝「えっと…どれ買ったらいいんだろう…」
「いらっしゃいませ。」
しどろもどろしていると店員さんが僕に話しかけてきた。
聖輝「あっこっこんにちは!」
「今日はどのような洋服を探していますか?」
聖輝「えっ…えっと…でっ…デートに着ていく洋服を…」
「デートですか?ちなみに普段どのような服を着ていますか?」
聖輝「えっ?えっと……」
どんな服…?
女の子ってどんな服着てるの…?
聖輝「えっと…えっと…」
「お客様の雰囲気ですと、ガーリーファッションとかどうですか?」
聖輝「がっガーリー?」
ガーリーって…ガリガリの意味…?
「そうですね…こちらのワンピースとかどうですか?」
聖輝「わぁ…可愛い!」
「このワンピースにカラーのトップスを合わせてもらうと、より可愛くなりますよ。」
聖輝「おぉ…すごい…」
「あとはですね…こちらの白レースのワンピースとかもいいと思います!」
聖輝「あっ可愛い!」
「春モデルなので、見た目も優しく見えますよ。」
聖輝「えぇ…どれがいいんだろう…」
「お客様、つかぬ事をお伺いしますが、相手の男性はどのような方ですか?」
聖輝「えっ?相手の男性ですか…?」
「はい、男性のタイプによってどの洋服が合うのか変わってきますので。」
聖輝「そっそうですか…えっとですね…あの…大学生の方で…スーツをよく着ています…」
「スーツですか?学生さんなのに珍しいですね。就活生ですか?」
聖輝「あっいえ、あの…お金持ちの方なので…ちょっとお高いスーツを…」
「あぁ…なるほど…でしたら安っぽいお洋服はNGですね…」
聖輝「そっそうですか…」
「でも、ZEBRAではリーズナブルだけど洋服の質やデザインにはこだわっていますので、安心してください!」
聖輝「はっはい!」
「彼がお金持ちだったら、清楚な感じがピッタリだと思うので…こちらの洋服試着してもらってもいいですか?」
聖輝「はっはい。」
僕は試着室に入って、店員さんから渡された洋服を着た。