新・Beast〜獣たちに好かれた僕〜
第2章 入学式
ついた場所は学校の近くの喫茶店だった。
「俺アイスコーヒーにするけど、どうする?」
聖輝「あっあの…オレンジジュースで…」
「分かった、すいませーん!」
聖輝「……。」
何だろう…
ケンカを仕掛けられると思ったけど…
どうやら危険な目には遭わないようだ…
「俺、クラスメイトの早坂優誠。お前は?」
聖輝「えっ、あの…涼野聖輝って言います…」
優誠「涼野聖輝か…あっ俺のこと優誠って呼んでな!」
聖輝「あっはい…優誠さん…」
優誠「いやいや、さん付けとかキモいから!」
聖輝「すっすいません…」
優誠「すいませんって、俺ら同級生なんだからタメでいいだろ!」
聖輝「いや、でも…」
優誠「でもじゃなくて!今後一切敬語なし!分かった?」
聖輝「はっはい…じゃなくて、うん…」
優誠「それでよし!」
聖輝「あっあの…優誠くんは…どうして僕に話しかけてくれたの…?」
優誠「あぁ、それはな…興味があったから。」
聖輝「えっ?」
優誠「お前さ、今朝新渡戸と苅野と一緒にいただろ?」
聖輝「えっ?!」
優誠「やっぱりな…俺かなり遠くにおったけどそのリュックのキーホルダーが目に入ってな。」
聖輝「そっ、そっか…」
優誠「なぁ、あいつら殺ったのってお前だろ?」
聖輝「えっ?」
優誠「いやぁ、あいつらボコボコにするなんて…大した奴だな!」
聖輝「いっいやいや!?あの2人を殴ったのは僕じゃないよ?!」
優誠「またまた!謙遜するなって!」
聖輝「いやっ、本当に僕は何も…」
優誠「見た目はめちゃくちゃ弱そうやのに、実はかなりの喧嘩の腕前を持ってる…時代は変わったなぁ…」
聖輝「あっあのね、あの2人を殴ったのは僕じゃなくて」
優誠「惚れたわ。」
聖輝「えっ?」
優誠「最強の拳を隠して、不良たちをボコボコにする感じ…惚れたわ。」
聖輝「あっあの…」
優誠「頼む!俺と友達になってくれ!」
聖輝「えっえぇっ?!」
優誠「お前とこの学校生活を楽しく送りたいんだ…頼む!」
聖輝「優誠くん…」
友達…
僕のことを…そう呼んでくれるなんて…