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聖輝「はぁぁ……」


「ケルベロスの威圧に殺られたか？」


聖輝「えっ？」


後ろを振り返ると、さっきケルベロスに怒鳴り散らしていた生徒がいた。


「気にすることないわ、昔からあんなんやからな。」


聖輝「昔から…？」


「あぁ…あいつとは腐れ縁というか…昔からずっと一緒やったからな。」


聖輝「そっそうだったんですか…」


「まぁ、もしあいつに何かされたら俺に言うてこいよ。助けたるから。」


聖輝「えっ？」


「ほな。」


聖輝「あっちょっ…！」


行っちゃった…


聖輝「……。」


狛犬「涼野くん？」


聖輝「へっ？あっ、狛犬さん！」


狛犬「どうしたの？ぼーっと突っ立って…」


聖輝「あっいや…なっ何でもないです！」


狛犬「そう？」


聖輝「そっそんなことより、狛犬さん、何持ってるんですか？」


狛犬「これ？俺のクラスの球技大会の出場者の記録、生徒会室に持って行くの。」


聖輝「えっ？！せっ生徒会室にですか？！」


狛犬「うん、みんなケルベロスにビビっちゃってさ〜」


聖輝「そっそりゃビビりますよ…あんな怖い人…！！」


狛犬「そうかな？俺は嫌いじゃないけどね。」


聖輝「えっ…？！」


狛犬「まぁ、そもそもしゃべったことないけどね！」


聖輝「あっあの…むやみに話しかけると…殺されますよ…？」


狛犬「あははっ！その時はその時だね、じゃあ行ってくるね！」


聖輝「あっ…！！」


行っちゃった…


しかもスキップしながら行くなんて…余裕たっぷりだなぁ…


聖輝「狛犬さん…無事でありますように…！！」