新・Beast〜獣たちに好かれた僕〜
第16章 豪鬼
放課後。
僕は狛犬さんの様子が気になって2年3組の教室に向かった。
優誠「まだ終わってねぇみたいだな。」
聖輝「うっうん…」
ガラガラ…
「あぁ〜だりぃ…」
「このあと遊びに行こうぜ!」
「おぉ〜オケ行っとく?」
聖輝「狛犬さん…狛犬さん…」
優誠「あっいた。」
聖輝「狛犬さん!!」
狛犬「ん?あれ?涼野くんと早坂くん!どうしたの?」
聖輝「狛犬さん…大丈夫ですか?!どこかケガしていませんか?!」
狛犬「ケガ?別に何もないよ?」
優誠「お前さ…さっき生徒会室に行ったって…」
狛犬「あぁ!うん、行ったよ!」
聖輝「あっあの…けっケルベロスに…何か言われませんでした…?」
狛犬「あぁ〜それがね、いなかったんだよね。」
優誠「いなかった?」
狛犬「うん、俺が生徒会室に入ったら、誰もいなかったの。」
聖輝「そっそうなんですか…?」
狛犬「うん、このままケルベロスが帰ってくるまで待とうかなって思ったんだけどさ、次の時間体育だったからそのまま資料置いて出てきちゃった。」
聖輝「そっそうですか…よかったぁ…」
狛犬「えっ?どうしたの?」
優誠「こいつ、お前がケルベロスにボコボコにされてるんじゃねぇかって心配してたんだよ。」
狛犬「あっそうだったんだ!心配かけてごめんね?」
聖輝「いっいえ、無事でよかったです。」
狛犬「でもさぁ…ケルベロスどこに行ってたんだろう?」
聖輝「えっ?」
狛犬「だってさ、ずーっと生徒会室にこもってるんでしょ?生徒会室にいないなんておかしくない?」
優誠「おかしくはないだろ、ケルベロスだってトイレ行ったりメシ買いに行ったりするだろ?」
狛犬「あっそっか…」