新・Beast〜獣たちに好かれた僕〜
第16章 豪鬼
聖輝「…ねぇ、叔父さん…」
鷹人「どうした?」
聖輝「あのね…ちょっと相談したいことがあるんだけど…」
仕事終わり、僕は校長先生のことについて叔父さんに話した。
鷹人「なるほどな…友達を傷つけたり傷害事件起こしたりしているのになぜ停学なのか気になるんだな?」
聖輝「うん…だって、普通に考えたらあり得ないことだし…警察沙汰になるのに…何でそんな軽い処分で終わるんだろうって…」
聖輝「友達もみんな納得してないから…校長先生に直談判した人を探そうって話になって…」
鷹人「難しいだろうな…自分から僕が言いましたなんて言う奴なんていないだろうし…」
聖輝「そうだよね…ハァ……」
鷹人「あいつもなぁ…昔からすごい頑固で…誰かとの約束は絶対に破らないし口は一切割らないからな…」
聖輝「そうなんだ…」
鷹人「昔な、馬鹿騒ぎしてヤクザに目をつけられたことがあって…五十嵐が一人捕まって拷問受けた時も仲間の存在を一切口を割らなかったんだ。」
聖輝「ごっ…拷問…?!」
鷹人「って言っても殴られるかスタンガンで痛めつけられるかくらいだけどな、それでもあいつは仲間を守ろうと必死だったんだろうな…」
聖輝「そっ…そのあとは…どうなったの…?」
鷹人「そりゃあ俺が助けに行って無事救出したさ!あと、警察にも連絡入れてな。」
聖輝「そっか…よかった……」
鷹人「あいつにとって仲間はそう…理事長やってる人にも恩があるらしいから、逆らえないんだろうな。」
聖輝「恩…?」
鷹人「五十嵐は元々、海外の会社で働いていて…そこで理事長と会って色々とお世話になったらしい。」
鷹人「仕事のミスを擦りつけられてクビになったところを理事長の力を借りてさが高の校長するようになって…」
鷹人「だから、あいつは理事長を裏切るようなことはしないだろう。」
聖輝「そっか…じゃあ、校長先生から話は聞けないね…」
鷹人「でも、話してくれてありがとう。このままじゃ聖輝も友達も心残りがあるからな…俺からも探り探り話聞いてみるわ。」
聖輝「うん、ありがとう!」