テキストサイズ

新・Beast〜獣たちに好かれた僕〜

第17章 幼なじみ



櫻井「うん…うん、分かった、じゃあまた明日。」


聖輝「……。」


櫻井「ごめん、お待たせ。」


聖輝「今の電話って…会社関係者の方ですか?」


櫻井「うん、新しい企画の打ち合わせの確認。」


聖輝「わぁ…学生さんなのに大変ですね…」


櫻井「まぁね…俺が引き継いだ会社だから。」


聖輝「櫻井様って…ちゃんとお休みとれていますか?」


櫻井「とれてるよ、1日2時間は。」


聖輝「にっ2時間…?!」


櫻井「うん。」


聖輝「えっ…丸々1日お休みの日ってないんですか?」


櫻井「そうだね…ほとんどないかな。」


聖輝「そっそんな…身体大丈夫ですか?!」


櫻井「大丈夫だよ、だって…こうして聖子ちゃんに癒してもらってるから。」


聖輝「えっ…」


櫻井「俺にとっての休息は聖子ちゃんと一緒にいることだよ。」


聖輝「櫻井様…」


櫻井「聖子ちゃん…」


ギュッ


櫻井「これからも…ずっと俺のそばにいてくれる?」


聖輝「えっ?」


櫻井「恋人になってほしいって思うけど…それは聖子ちゃんの気持ちもあるから難しいよね。」


櫻井「でも…せめて…こうして聖子ちゃんと会える日は欲しい…俺のそばにいてほしい…」


聖輝「櫻井様…」


櫻井「聖子ちゃん…」


聖輝「…私も…櫻井様と一緒にいると…すごく安心します。」


櫻井「えっ?」


聖輝「最初はすごく緊張して…目を見ることも恥ずかしかったのですが…こうして一緒にいると…すごく楽しくて…安心感が生まれました。」


聖輝「櫻井様が私と一緒にいて、癒されるというなら…私…櫻井様のそばにいたいです…」


櫻井「聖子ちゃん…」


聖輝「……。」


櫻井「ありがとう…聖子ちゃん…」


聖輝「櫻井様……」


この日、僕は櫻井様と初めてキスをした。


櫻井様のキスは…とても優しかった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ