新・Beast〜獣たちに好かれた僕〜
第19章 渋谷先輩
櫻井「聖子ちゃん、さっきすごい慌ててたけど…何かあった?」
聖輝「えっ?!あっあの…あれは…」
櫻井「ん?」
聖輝「あの…しっ…知ってる人がお店に来て…」
櫻井「知ってる人?」
聖輝「はい…バレたらまずいなって思って…ちょうど櫻井様が来たのでとっさにお店の外に出ちゃいました…」
櫻井「そうだったんだ、聖子ちゃん急にこっち来るからびっくりしちゃった。」
聖輝「ごめんなさい…」
櫻井「いいよいいよ、ちょっと嬉しかったし。」
聖輝「えっ?」
櫻井「聖子ちゃんから手握ってくれたから。」
聖輝「あっ…!?」
櫻井「恋をするとさ、こんな些細なことでも嬉しいって思うんだね。」
聖輝「翔くん…」
櫻井「聖子ちゃん…」
ギュッ
聖輝「えっ?」
櫻井「好きだよ…」
聖輝「あっ…」
櫻井「目的地に着くまで手繋いでていい?」
聖輝「はっはい…」
でも…片手運転になっちゃう…
櫻井「大丈夫、片手運転には慣れてるから。」
聖輝「えっ?!どっどうして私が思ったこと分かったんですか…?」
櫻井「あははっ、心配そうな眼差しで俺のこと見てたからね。」
聖輝「あっごっごめんなさい!」
櫻井「いいよ、片手運転危ないもんね。」
聖輝「そっそうですね……」
櫻井「…そうだよね、聖子ちゃんにいいところ見せようと思って調子乗って事故ったらどうもこうもないもんね。」
櫻井「よしっ、やっぱり安全運転でいこう。」
聖輝「はい。」
よかった……