新・Beast〜獣たちに好かれた僕〜
第6章 FULL MOON
そして次の日の放課後……
聖輝「ここか……」
僕は、昨日ネット応募したカフェへとやってきた。
お店の名前は『FULL MOON』。
駅の裏通りにあるおしゃれなカフェだった。
聖輝「履歴書いらないって言ってたけど…受かるかな…」
不安な気持ちになりつつ、僕はお店の中に入った。
カランカラン……
聖輝「おっ…おぉ…?」
ドアを開けると、そこは僕が想像していたカフェとは随分雰囲気が違っていた。
聖輝「すっすごい…エレガントな感じ……」
まるでキャバクラのような雰囲気……
「あれ?きみ…」
奥の方からスーツを着た男の人が出てきた。
聖輝「あっあの…すいません…先ほど電話した…」
「あぁ!涼野くんね、待ってたよ、こっちに来て!」
聖輝「はっはい…!」
僕は男の人の後についていった。
聖輝「あの、高校生で時給1300円って…本当ですか?」
「うん、本当だよ。」
聖輝「おぉ…」
時給1300円だったら…すぐに10万貯められる…!!
聖輝「あの、僕…事情があって今すぐ10万が必要なんです…」
「そっか、だから早めに面接してほしいって事だったんだね。」
聖輝「はい…」
「なるほどね…よし、採用。」
聖輝「えっ?!本当ですか?!」
「うん!きみ一生懸命に頑張りそうだし。」
聖輝「あっありがとうございます!」
良かった…!!
若井「では改めて、このお店の店長の若井颯人です。よろしくね。」
聖輝「はっはい!よろしくお願いします!」
若井「早速なんだけど…今から働ける?」
聖輝「はい、大丈夫です!」
若井「おぉ〜!ありがとう、助かるよ〜!」
採用されてすぐに働くなんて、緊張するなぁ…
若井「じゃあ、きみには接客してもらおうかな。」
聖輝「はっはい!頑張ります!」
若井「早速だけど、これに着替えてきて。」
聖輝「はい!」
僕は制服を受け取り、奥の部屋に入った。