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美しい狼~その牙で骨まで食べ尽くされたい~

第23章 まどろみの中で

目が覚めると
要様の美しい寝顔が

すぐ側にあって
きゅんと胸が高鳴りました。

視線を感じたのか
要様も目を覚まし、

腕の中に引き寄せられ
強く抱き締められたのです。

要様の手は、
私の敏感になっている身体を
まさぐり始めましたが、

私は、その手を取って
チュッとキスをしました。

「夏目は、どこへも行きません。
 
ずっと、貴方のお側にいますから...
 
そんなに思い詰めた
顔をなさらないで下さい。」

私は気付いていました。
要様の不安に。

不安からくる
異常なほどの交わりに。

私は要様の背中に腕を回し
抱き締め返したのです。

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