美しい狼~その牙で骨まで食べ尽くされたい~
第8章 遠吠え
後日
執事が刑務所に面会に行った
「田崎様に
お伝えしなければいけないことがあります。
貴方は、
ご自分のことを認められていないと
思っておられるようですが...
違います。
藤沢様は、
全権を要様にお譲りすると仰いましたが、
取締役に貴方様の名前を
挙げていらしたのです。
幼い要様の代わりに、
会社を任せられるのは
田崎様しかいないと
そう、思ってらっしゃったのです
…実に、実に残念でございます」
田崎は
大声で泣いていたそうだ
その後
初犯ということと
計画性が無いことから
執行猶予つきで釈放が認められた
けれど
田崎が俺達の前に
姿を見せることは二度となかった
執事が刑務所に面会に行った
「田崎様に
お伝えしなければいけないことがあります。
貴方は、
ご自分のことを認められていないと
思っておられるようですが...
違います。
藤沢様は、
全権を要様にお譲りすると仰いましたが、
取締役に貴方様の名前を
挙げていらしたのです。
幼い要様の代わりに、
会社を任せられるのは
田崎様しかいないと
そう、思ってらっしゃったのです
…実に、実に残念でございます」
田崎は
大声で泣いていたそうだ
その後
初犯ということと
計画性が無いことから
執行猶予つきで釈放が認められた
けれど
田崎が俺達の前に
姿を見せることは二度となかった