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歪んだ僕らの

第3章 暴力的な愛





日曜日の深夜、やっとその時がきた。

ヘッドフォンの奥から会話が聞こえる。

《…ん、そろそろ家に帰らしてあげる》

《…!…帰れ、る…?》

《…そんな嬉しそうな顔しないでよ、悲しいなぁ…でもこれで終わりじゃないよ》

《…え?》

《だって僕達付き合ってるんだよ?これからずっと愛し合おうね》

《ぃや…付き合ってない、よ…?》

《え?わかばちゃん、何言ってるの?自分で僕のこと好きって言ってたじゃない》

《…ひ…う》

《ああ、ほら泣かないでわかばちゃん。今日はもうお家に帰ろ?》

ブチッーーー

アオの声を最後にヘッドフォンを外す。

気持ち悪ィアオの会話はどうでも良い。重要なのは今日若葉が家に帰るってことだ。

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