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歪んだ僕らの

第5章 まどろみ





「〜♪︎」

鼻歌を歌いながら、出掛ける準備をする。

ああ、もう少し、いやもうすぐだ。


襟を正して一息ついたところでピンポンと家のチャイムが鳴った。

相手が誰なのか確認もせずにすぐに玄関へ向かう。

だってもう、誰だか分かっているから。

ガチャとドアを開けるとそこに立っているのは僕の愛してやまない女の子。


「おかえり、わかばちゃん」


そう言えば彼女は泣きそうな顔で微笑んだ。

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