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狼からの招待状

第7章 ブルー・クリスマス

 「郊外の小さなアパート。薬漬け、アルコール…母親と慕う純情な男性を、自殺に巻き込む…」 「20歳も年上のご亭主と離婚話をしてた。慰謝料あっても、ただのおばさんになるのが淋しかったのかも─彼女。マダム…」
 チノ教授の言葉を聞くうち、リサは、マダムの首筋の大きな痣の痕を、思い出して、いた。
 「マダムの…ホストクラブのボーイの少年、まだ行方不明だそうです」 「Missing,─淋しい言葉ね」
 チャペルの片隅、花瓶に水仙。爽やかな、清々しい春先の香り……









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